運動
自重トレーニングとは
自分の体重を利用する方法を「自重負荷トレーニング」や「自重トレーニング」と呼びます。
このトレーニング方法の特徴としては、以下の3つがあげられます。
- 自分の体重を利用して行うので、
1 筋力が弱くてもできる
2 けがや事故の危険性が少ない
3 特別な施設や用具を必要とせず、自宅でも手軽に行える
無理なく安全に、特別な器具を必要とせず、自分の体重を利用して簡単に実施できるトレーニングですが、その効果は科学的に検証されています。
特に高齢者の体力レベルは非常に個人差が大きいので、「自重トレーニング」は高齢者が実施するトレーニングとして適していると言えます。
今回は、老化に伴って筋肉が委縮しやすい下肢を中心とした自重トレーニングをいくつかご紹介します。
1 ふくらはぎ(腓腹筋、ヒラメ筋)のトレーニング
ふくらはぎを鍛えると、地面をける力が付き、元気に歩けるようになり、転倒のリスクも減ります。

肩幅に足を開いて、つま先と膝は同じ向きに向けます。両足一緒にかかとを上げ、つま先立ちになります。かかとをあげる時に、腰が反らないように気をつけましょう。降ろす時は、かかとをゆっくりと元に戻します。不安定な場合は、いすの背もたれ等に手を添えて行うとよいでしょう。
2 すね(前脛骨筋)のトレーニング
すねの筋肉を鍛えると、歩くときにつま先が上がり、つまずきにくくなり、転倒のリスクも減ります。

肩幅に足を開いて、つま先と膝は同じ向きに向けます。両足一緒につま先を上げます。つま先をあげる時に、腰が曲がらないようにしましょう。降ろす時は、つま先をゆっくりと元に戻します。いすの背もたれ等に手を添えて行いましょう。
3 いすの座り立ち(スクワット)
脚やお尻、体幹の筋肉を鍛えるトレーニングです。特に大腿四頭筋を効果的に鍛えることができます。この筋肉を鍛えると、いすからの立ち上がりや階段の昇り降りなどが楽に行えるようになります。

いすに座るようにまず股関節を曲げ、お尻を突き出すようにして行います。膝とつま先が同じ方向を向くように気を付けて行いましょう。立ったり座ったりを繰り返して行います。座る時は、ドスンと座らないように、大腿四頭筋や腹筋背筋等に力が入っていることを意識しながら、ゆっくりと行います。